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Honeymoon

第3章 攫われて


壁際に背中をつけてしまった私にあと数メートルという所。
私は近付いてきていた男をすり抜けようと駆け出した。

「…っと、懲りないもんだ」

すれ違いざまに上体を捕まえられてバランスを崩し、男にもたれ掛かるような体勢になってしまう。
堅い腕。
それに和泉さんと同じ位に背が高い。

男が両手首を持ち、私を上に高く持ち上げた。
その反動で唯一身に付けていたシーツがはらりと広がり床を覆う。

改めて裸を晒してしまいしゃがみ込んで大声を上げたかった。
だけどそしたらこの男に何をされるかわかったものではない。

この人物はそんな危険さを孕んでいると直感で分かった。

「……もしあなたが、何か和泉さんへ恨みを持ってこんな事をしてるんだとしたら」

「きめ細かい綺麗な肌だな。 乳首もアソコも薄くて同じ色なんだが、ガキみたいに先が埋もれてて奥はよく分かんなかった」

丸っきり私の言葉を無視をする。

「…………ッ」

彼は髪から覗く黒い瞳に情欲の色を滲ませながらこちらの体を凝視していた。

自分が気にしている事をあっさりと指摘され、余りの羞恥に身をよじった。
両手首を片手で束ね直した男が手を伸ばし私の胸の先を摘んだ。

「やっ……! 止めッ」

乳輪全体を三本の指先で手前に引っ張られ、そこを捏ね始める。
強い感覚に腰を引こうとすると益々それがきつくなるので顔を背けて耐えた。

「く、……」

奥まったそれを見付けると穿るように人差し指で露出させ、今度は親指とで挟む。

「あう!」

「ここだけ赤く熟れてエロい体だよな。敏感過ぎて痛い位だろ?」

くにくにと指先で揉まれ、確かに普段隠れているそれは苦痛を伴う程のものだった。

「…………」

「俺は好みだけど。ところで、こっちの話は覚えてるかな」



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