第32章 ※ちぐはぐな心と体
こんなにも生々しく行為を見たのは初めてであった為桜は目を見開いて思わず口を手で覆った。
そしてすぐに見ていられなくなりパッと顔を背ける。
「や……やです、それ…足下ろしてくだ、」
杏「桜。顔を見せてくれ。それともここで止めるか?」
その言葉に辛そうに眉尻を下げて瞳を揺らすと桜は目を伏せたまま顔を戻した。
そして暫く困ったようにしていたが、杏寿郎が急かすように中のモノをズリッと動かすと体を揺らし、おそるおそる視線を上げる。
その顔を見ると杏寿郎は微笑んで愛おしそうに目を細めた。
杏「ああ、早くも叶ったな。やはり君の恥じらって泣く顔は酷く愛らしい。そのまま君が誰に何をされているのかをしっかりと見ていてくれ。」
そう言うと杏寿郎は楽しそうに桜の顔を見ながらわざとよく見えるように 挿れては抜く動作をゆっくり深く繰り返した。
杏「初めは指も受け付けぬ程慎ましかったというのに、今はいやらしくその小さな体に俺の、」
「きょ、杏寿郎さん!!!…もう……、お願い…耐えられそうにありません……。」
杏「ああ、すまなかった。」
桜はその言葉を聞いてその体勢をやめてくれるのだと ほっとしたが、杏寿郎は腰を上げさせたまま桜の頭脇に手を付き 上から突く動きを速めた。