第23章 ※愛し方
杏「定期的な自慰に加え、俺が君を愛する時は責任を持って最後までしよう。そうすれば君はこの家からその姿でも出られるかもしれないな。」
そう言いながら杏寿郎はあからさまに体を強張らせた桜を優しく抱き締める。
杏「俺は君の服や生活に必要な物を一緒に買いたいんだ。若い男が怖くても俺がずっと隣に居よう。それでも不安だろうか。…ユキはどうだ?」
(杏寿郎さんより強い人なんて居ないだろうし、側にいれば温かくて落ち着く…怖く感じないかもしれない。でもユキはどうだろう。勝手に癒猫様の姿になってしまったら…、)
そう不安に思うとすぐに胸が温かくなった。
その積極さに桜は目を大きくさせて首を傾げた。
(ユキ…、すごい態度の変わりようじゃないかな?杏寿郎さんの事すっごく警戒してたのに……。)
「……お願いします。連れて行ってください。…ユキも良いって言ってくれました。」
桜はそう言いながら眉尻を下げつつも柔らかく微笑む。
杏寿郎もそれを見ると嬉しそうに微笑み、桜の頬に触れると優しく口付けをした。
杏「では、早速 明日行くとしよう。体以外の事もこの一週間以内に出来る限り準備しておくぞ。」