第21章 受け入れる決意
桜は絶句した。
杏寿郎はいつも優しくそんな事をするようには思えなかったが、発言はいつも真剣だと言うことを桜は知っている。
「そ、れは…あまりにも……重すぎませんか……。」
震える声を聞くと、杏寿郎は心配そうに眉尻を下げた。
杏「そのような顔をしないでくれ。君が守ればしない。それにユキがいるだろう。」
「…あ。なるほど…。」
桜は自分の身が思ったよりずっと安全な事に気が付いて肩の力を抜いたが、すぐにハッとする。
「あの…その "男" というのは何歳以上でしょうか…?今日、千寿郎くんの前でユキが姿を貸してくれなかったんです。」
ユキの予想外の行動に杏寿郎は目を丸くさせたが すぐに眉を寄せて考えるようにした。
杏「そうだな…許せるのは十五までだ。十六からは基本的には先程も言った通り二人きりにもなるな。」
杏寿郎に真っ直ぐな目を向けられ、桜は黙ってこくこくと頷いた。