第77章 ※天元の入れ知恵と小旅行への出発
「杏寿郎さん、ちゅーしたいです。」
その言葉に杏寿郎が肩を震わせて固まる。
「えっちもしたいです。……だめ、でしょうか。」
杏「………………よもや…………。」
1次会の後、どうやら酒以外にも何か良からぬ物を飲まされたと判断した杏寿郎はぼんやりしている桜を連れて家へ帰っていた。
そして帰った途端、桜は杏寿郎の胸に頬擦りをしながらそう言ったのだ。
杏(………宇髄の入れ知恵か。あれ程話を聞くなと言っておいたと言うのに。何かされてガードが弱くなっていたのだな。)
杏「桜、それは…少々……宜しくない。君の為にも封印してく、っ」
桜はアルコールの香りがするキスをすると舌を入れる。
瞬間、杏寿郎は『まずい』と思って離れようとしたがすぐに腰砕けにされた。
杏(俺も桜も酔っているからか…いつも以上に……、)
座り込んでしまった廊下で桜は杏寿郎の首に腕を回して熱心に舌を絡める。
そして主張し始めたものを確認すると顔を離し、嬉しそうに微笑んだ。
「杏寿郎さんのおちんちん、大っきくなりましたね。」
杏「桜!!そんな言葉を使っては駄目だろう!!宇髄の言葉を鵜呑みにしないでくれ!!全て今忘れるんだ!!!」
「むぅ。宇髄さんのうそつき……。」
そう言うと桜はゆっくりと大人しく杏寿郎から腕を離した。