第75章 とある日曜日
桜はその言葉の続きを予想して眉尻を下げた。
杏「桜の尻はなかなか大き、」
「気にしてるんです!!」
杏「む、褒めているんだぞ。揉み心地が良いし、腰の曲線も、」
「コンプレックスです…!」
杏「よもや!どうしてそうなる。見た目が良いだけでなく安産型だ。女性として優れている。俺はとても好きだぞ。」
「……それ……………ほんと、ですか……?」
桜の縋る様な上目遣いに杏寿郎は微笑んだまま固まり、再び膨れ上がりそうになる欲を抑え込んだ。
杏「…………おそらくだが、尻が小さい方が良いなどと考えているのは女性ばかりだ。セックスをする時にも後ろから突く場合とても掴みやすいし、柔らかく揉み応えがある方が良い。尻も、胸も。」
そう言われると桜は視線を落とし、杏寿郎の体に当たって潰れていた胸を自分で確かめるようにむにむにと揉み始めた。
杏「………………何をしている。」
「あ……、男の人の気持ちを知りたくなって…。私にとっては常にここにある物なので……。」
杏「………………………………。」
煽っているようにさえ見えてしまう行為から杏寿郎は視線を外す。
「揉んだから…何なんだろう……。よく分からないや。」
桜は困ったようにそう言うと今度は杏寿郎の腹筋をそろそろと撫でた。
そこには只の教師とは思えない程のしっかりとした筋肉が付いている。