第60章 決戦の日

杏(桜は今何処に…ユキ、君の元にいるか。無事なのか。)




その問いの答えは『いいえ』と『はい』だった。




杏(無事である事が分かっただけでも十分だ。俺は俺に出来る事を…鬼舞辻を探さなければ…！！)

杏「宇髄！！！」


天「うるせぇ！！お前も気配探れよ！！！」

杏「探っている！！！」


天「あっそォ！！！」




天元は杏寿郎との会話に青筋を浮かべながら耳を澄ませる。





―――




「うん、二人とももう傷は――、」


炭「桜さん！！」






(…人使いが荒いなあ…！それだけ傷付いた人の元へ早くいけるのなら構わないけれど…！！)




―――ドタッ



「う、ぅ…着地できなかった…、」

玄「あっ、桜さん…あ、兄貴が…っ！悲鳴嶼さんも、時透さんも傷を…！！」




桜が飛ばされた場所は先程の上弦の壱が居る戦場であった。




「…っ！！分かった！！！」




玄弥の近くに放り出された桜が戦いの方へ目を遣ると、上弦の壱の刀が枝分かれをした様な形状に変わっている。