第56章 戦いを終えて
杏(反応が愛らしくて虐め過ぎてしまった。)
杏「桜、すまない。反応が愛らしくて虐め過ぎてしまった。今日はもうしないので勝手だとは思うが嫌わないで欲しい。頼む。」
杏寿郎は結局思ったことをそのまま白状するとそっと桜の口を解放した。
桜は本当に反省している様子を眺めると少し複雑そうな顔をしたが、結局杏寿郎のしおらしい顔にあっさりと絆されてしまった。
「できるなら今日だけでなくこれからもしないでくれると助かるんだけどな…。…分かりました、まだ街も楽しく回りたいし…仲直りしましょう。」
それを聞くと杏寿郎はパッと表情を明るくさせる。
その嬉しそうな顔を見て桜は心底困った様に笑った。
杏「明日以降については約束しかねる!だが努力はしよう!!」
「もう……。」
(これが惚れた弱みというものなのかな…。)
十分自身も杏寿郎を振り回している事を棚に上げ、桜はそう思いながら小さく息をついた。