第55章 遊郭に巣食う鬼
伊「くっつけらんねぇように持って遠くへ走るぞ!!」
そして伊之助が炭治郎達に天元の加勢に行くように伝え、堕姫と言い合いをしながら走っていた時だった。
突如伊之助の後ろに現れた妓夫太郎が伊之助を背から刺す。
杏「もう一体の鬼か!!何故こちらに居る!宇髄は…、」
天元へのサポートが疎かになっていたユキが目を見開いた先で天元は左手を切り落とされ倒れていた。
ユキは急いで天元の元へ駆け付けたがその間に隙をつき復活した堕姫が建物を破壊して再び戦いの場が崩れる。
そして炭治郎は妓夫太郎に捕まった。
崩れた瓦礫で傷付いた炭治郎を治しに桜が駆け寄ろうとした時、それを杏寿郎が止める。
「杏寿郎さん!!」
杏「今は俺が居る。姿を布で隠していようとなるべく君を鬼の目に晒したくない。俺が鬼を引きつけたら竈門少年の治療を頼む。」
「は、はい!!!」
杏「うむ!良い返事だ!!」
そう言うと杏寿郎は天元を地に伏せさせた妓夫太郎に向かって走っていった。