第53章 ※不自由な夜
「……あぅっ!!」
杏「む、すまない!触れてしまった!!」
杏寿郎はすぐに顔を上げたが桜は項を桜色に染めたまま何かに耐えるように体を震わせていた。
「そ、そうじゃなくて………中のがいきなり大っきくなったから…びっくりしちゃって……。」
杏「匂いで反応したのか。体は素直だな。」
「………杏寿郎さんが素直なのは体だけじゃないと思う。」
桜がそう言って顔を上げ、少し笑うと杏寿郎も嬉しそうに微笑む。
杏「そうだろうか。腰が止まっているぞ。頑張れ、桜。」
そう優しく言われると桜も頷き再び腰を動かし始めた。
すると再び力が抜け、桜は杏寿郎の首に腕を回してしがみつく。
「杏寿郎さん……、私…うまくできてる、かな…。私ばっかり…気持ちよくなって…、」
杏「まず君が気持ち良く感じている事を知れて大変嬉しい。そして俺もきちんと気持ちが良いぞ!そろそろ限界が近いのでもう少し速度を上げてもらえると尚良いのだが…出来るか。」
それに頷くと桜は言われた通り腰の速度を上げた。