第53章 ※不自由な夜
「…杏寿郎くん……?動いてください…。」
杏「君が辛いのならそうしたいのは山々なのだが 今の君は何でも許してしまいそうだ。これでは罰が意味を成さない。桜、自慰をしてくれ。」
桜はここまで来てそう告げられると流石に眉尻を下げ、瞳を潤ませる。
「そんな……、私がんばるから…待って、」
杏「先程の事を覚えていないのか。満足に動けず辛い思いをするのは君だぞ。」
「い、いじめていいから…!泣いても…続けていいから……だから奥、して……。指じゃ届かないよ……。」
桜が縋る様に泣きながら請うと 琴線に触れた杏寿郎は昂りを固くさせてぞくぞくと身震いをした。
杏「……そんな事を言っては駄目だ…、俺への褒美になってしまう。」
杏寿郎はなんとかそう言うとズルッと自身を抜いた。
そして辛そうに眉を寄せる桜に指を挿れる。
「…っ」
杏「代わりにこれを使ってくれ。奥までは届かなくとも別の弱い所には届く。」
そう言うと杏寿郎は一度だけ位置を教える様に柔らかい部分を指の腹で押す。
その行為を受けて一瞬で潮を噴きそうになると桜はぎゅっと目を瞑って耐えてから頷いた。