第2章 捜査開始
「おまえもそう思うか?」
問われた言葉に、イエスともノーとも言えず、そっと頬に触れる。
彼の顔を彩るインクを指の腹で擦り、視線を絡めたままそっと口づけをした。
「そうですね、否定はできません」
「・・・俺もどこまでごまかせているかと、内心ひやひやしていた」
「・・・・・・」
「セイラ、分かっていることは少しずつでいい。俺に教えてくれ」
そう言って見るように促されたノートは、リヴァイさんの几帳面な文字でまとめられたものだった。
共にある時間が大半だったはずだが、私の目を盗んで色々と調べていたらしい。
それをパラリと見て、足りない部分を補足するように話し出すリヴァイさんはどこか穏やかで、落ち着いた瞳を見せていた。