第2章 捜査開始
そんな彼も壁の外へ出向くことは多い。
万が一壁外へ出ている時に、この眠りが襲ってきたらどうするというんだ。
私は命じられればリヴァイさんの傍にいるだろう。
だがもし傍にいることを許されなかったら?
そして突然の眠りに侵されてしまったら・・・。
自分勝手だと例え言われたとしてもそれは考えたくもないことであり、万が一そのようなことが起こってしまったとき、自分がどうなるのかも分からない。
それならばいっそ、もう・・・・・・。
「リヴァイさんに伝えますか」
「少なからず彼も気づいてはいると思うけどね」
気づいていないはずはない。
気づかぬ振りをしてくれているのか否かさえも分からない。
「このまま眠りが・・・」
言葉を紡ぎ、私は其をのみこんだ。
ぼんやりとしたままであっていてほしかったものが、次第に形を帯びたものになっていく。
私の中の思いは揺らぎ、そして形を曖昧にしていく。
リヴァイさんのためを思うならば、最善はなにか。
どうすることが調査兵団としてのよき道なのか。