第6章 ラッキースケベ
~レオナver~
「ってことで~、後は頼んだっスよ~。」
せっかくの休日に、ラギーからお願いされた内容は例のごとくレオナのお世話だった。本当にいつものこととはいえ、地味に腹が立つな。そのベットで寝ころび、さも世話されるのが当然だというその顔。さて、レオナの部屋に入ったのは5日ぶりだったが…
「どうしたらこんな散らかるんですか…」
「さぁな。」
「だって5日前も掃除したばかり…」
「ごちゃごちゃ言ってねぇで片付けろ。」
そんなこと言ってると、マジで片付けねぇぞ。とか言いつつもこの有様はあまりにも酷い。制服は床に脱ぎ捨ててあるし、装飾品は絡まるのも気にしないでごちゃっと一か所にまとめておいてあるし…とにかく私でも頭を抱えるレベルに酷いのだ。
「褒美はそこに落ちてるネックレスでいいか?いい値段で売れるぜ。」
「物は大切に!!ちゃんとしまってください!!ったく…自分のものでしょうに…」
「勝手に贈られてくんだよ。そんなジャラジャラしたもんいらねぇ。」
「いいじゃないですか。こういうのは貰ったら大切に使えばずっと持ちますよ。」
「知らねぇ女からの贈り物なんざいらねぇよ。」
あーなるほど。家族からの贈り物じゃないのか。私としては例え知らない人からでも、物には罪はないため大切にするんだけどな。そもそもの話、頻度が違うのか。あーあ、やっぱりイケメン金持ち王子は違いますなぁ、と心の中で愚痴る。
「ふわ~~…ぁ…」
「後はこの教科書類、と…」
「おい。」
「なんですか~?」
やっと床が見えてきたとき、寝っ転がってあくびをしているレオナに呼ばれた。こっちは必死こいて掃除してあげてるのに、なんちゅう態度なんだ…今に始まったことじゃないけどさ。
「コッチ来い。抱き枕になれ。」
「………嫌ですよ。掃除できないじゃないですか。」
「そんなの後でいいだろ。」
「ダメです。ラギー先輩に頼まれたんだから。」
ここでイエスと言ったら、ラギーが帰ってくるまでベットから解放してくれないだろう。というか、レオナの抱き枕だなんて…絶対にお昼寝だけじゃすまないだろう。レオナを無視してそのまま掃除を続行する。しかし…