第4章 ポッキーゲーム
~デュースver~
今日はデュースをオンボロ寮に呼び、あることをしようと思っています。正座でデュースと向かい合いそのあるものをズズイ、と見せる。
「じゃじゃ~ん!!ポッキーゲームしよっ!!」
「………」
「じゃじゃ~ん!!ポッキーゲームs…..」
「いやすまん、聞こえてるんだ。聞こえているが、あえて無視したんだ。」
「なんでよ。」
渋い顔をするデュース。そんなにポッキーゲームって嫌なゲームだったかな。確かにリア充がやるゲームだから、元の世界で好きな人も付き合っていた人もいなかった私だったら同じような顔をしたかもしれないけど。
「ポッキーゲームって….確か少しずつ先端を2人で食べて、キ…キス….するやつだろ。」
「なんだ、知ってるのか…じゃあやろう!!」
「………やらない。」
「何で、やろうよ!!」
「キスしたいだけだろ。」
「うっ……」
いつもは流されて私の言うこと聞いてくれるデュースが…珍しく勘がいい。しょうがないじゃん、今は花の高校生だよ?思春期、気になる人とのキスくらいは想像するでしょ。
「デュースはやりたくないの……?」
「やっ………りたくないこともないが……まだ早いだろ、」
「………分かった、いいよ。」
「ほっ…」
「エースに頼んできます。ヘタレデュース君はもういいです。」
「なっ……」
どっちにしてもエースの元には行こうと思っているわけだけど。デュースはちゃんと私のこと好きなはずなのに、こういうことは初心なんだから。まぁそこも含めて好きなわけなんだけど、そこまで断られると膨れてしまうのもしょうがない。