第8章 〇〇しないと出れない部屋
~ケイトver~
はっ、と目を覚ましたここは真っ白い部屋。隣にはケイトが倒れていた。ケイトと寝た記憶がない私は驚き、慌ててたたき起こす。
「ん……、いたっ…あれ?」
「ケイト先輩~~~っ!!」
「わっ、どうしたのなつきちゃん…」
かくかくしかじかで今の状況を説明する。閉じ込められているということ、ここから出られる唯一のドアに鍵がかかっていること、そしておそらく○○しないと出れない部屋なんじゃないかということ。
「あ~…なるほどね。最近バズってたやつね~。まさか実現するなんて思わなかったけど。てことはさ、お題ってこの辺に…あぁ、あったあった。」
「なんて書いてあります?」
「んんっ!?これは…ん~…後で怒られちゃうな~」
誰に怒られちゃうって?ポリポリと困ったように笑うケイトに疑問を持つ。そして肝心のお題は…『添い寝をしないと出れない部屋』…?エースとデュースとは添い寝なんていくらでもしてるけど…ケイトとは初めてだな。
「ベットまであるのが気になってたけど…なるほどですね。」
「え、あ……ベットもあったんだ…」
「さて、ケイト先輩!添い寝ですよね、どうぞ!!」
広いベットにあおむけになってケイトを呼ぶ。なんて優しいお題なんだろう、なんて。ベットに誘う私を見て、ケイトはぐっ、と身を固める。そんなに嫌がらなくてもいいのに。
「………なんかあれだね、逞しいねなつきちゃん…」
「逞しくなきゃ男子校では生きていけませんよ。」
「確かに?うーん、それはそれで心配ではあるけど…」
私は確かに無防備?的なキャラに見られがちだけど、ちゃんと危ないことには首突っ込まないし、そもそも私がこんなウェルカムのは推しのみですから!って言っても伝わらないんだろうなぁ…
「ま、女の子待たせるのも申し訳ないし、隣失礼するよ~?」
「どうぞどうぞ!」
ケイトが隣に座った途端ドアが開いた。こんなにあっさりと開かないでほしかった、という本音は飲み込んでケイトに簡単でしたね、と笑いかける。
「あ、そうだ!記念に一枚撮ろうよ!」