第5章 マテール
「列車はほんと速いよな…。」
「何だ、澪。列車に興味でもあんのか?」
「ないない。ただ、速いのにさ。
殺戮のスピードの方がやっぱ速いよな…って。
私たちが着く前に、人が死ぬ。」
マテールに着いた頃には既に、人の気配が薄くなっていた
そこらじゅう荒れ
結界に閉じ込められたままのアクマも多く見受けられる
マテールの亡霊が人形であるという資料を見てから
ウォーカーはずっと質問を繰り返してくる
…すぐ理解しろうざったい←
「澪…、いつも通りだ。」
「了解。」
私とユウはいつもの戦い方をしようと示し合わせるが
ウォーカーは知らない
何か言った方がいいかと考えを巡らせていると
ユウと軽く言い合ったウォーカーは
アクマの元へ飛んでいってしまった
「…どうする?」
「どうもしねぇよ。俺達は俺達ですればいい。」
「わかった。」