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【鬼滅の刃】継ぐ子の役割

第29章 羨望と嫉妬※


「お前は死なない。始まりの呼吸の剣士と同じ様に。⋯⋯俺もだ。例えお前が死んでも、柱としての責務を全うすると誓う。だから⋯⋯だから、俺のことは、もう良い」

「⋯⋯そうですか。安心しました」

 宇那手は、心からの笑みを浮かべて、改めて冨岡の首に腕を回した。

「今晩は、何をして、私を驚かせてくださるのでしょう?」

「言っただろう。俺も女を抱くのは初めてだった。妙な方法は知らん」

 冨岡は照れ隠しに、宇那手の頭を抱え込み、口付けをした。先週よりも身体の力が抜けているせいか、宇那手は、すんなりと受け入れてくれた。

 舌を絡めれば、必死に応じようとしていた。その初々しさが、劣情を誘った。

「⋯⋯はぁ⋯⋯っ」

 吐息を漏らした宇那手に、冨岡は微笑み掛けた。

「声を出すな。今日は人がいる」

 そう言いながら、彼は既に宇那手の隊服のボタンを外し始めていた。前回は急ぎ過ぎた。もう少し慎重に行こうと考えたのだ。

 彼は、宇那手の胸の頂を摘み、刺激を与えた。敏感な者なら其処だけでも、達することが出来ると本で読んだ。

 実際宇那手は、両手で口を覆い、必死に声を殺していた。

「身体が崩れそうだな。俺にしがみつけ」

「でもっ⋯⋯声っ⋯⋯声がっ!」

「俺の肩を噛んでいろ。中身は鬼なのだろう?」

 宇那手は、涙ぐんで、言う通りにした。お陰で、冨岡も肩に鈍い痛みを感じ、呼吸を制御できなくなった。

 十分も、ひたすら胸だけを攻め続けると、宇那手は、遂に根を上げた。

「駄目⋯⋯もう⋯⋯我慢出来ないっ」

「何がだ」

 冨岡が敢えてはぐらかすと、彼女は泣きながら縋った。

「貴方が⋯⋯我慢出来ない⋯⋯。欲しいです! 私⋯⋯おかしい⋯⋯。貴方の事を、身体が覚えていて⋯⋯それで⋯⋯」
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