第8章 仮面の下で嘲笑う
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契約が終わり、落ち着いた所でヴェネットが歩き始めた。
『はぁ…仕方ないか…べストール着いてこい。』
「ウィ」
そして森をぬけ、寮に着いた時べストールはぼそっと何かを言った。
「……この寮…まだ残ってたんだ…」
『え?なんか言った?』
「いや、なんでもない。」
『そうか…』
寮の奥から足音が聞こえた。
「あ!ヴェネットおかえり!」
『姉さん……ただいま!』
姉さんは俺を見た後に後ろにいるべストールを一瞬睨みつけるように見ていた。
しかし、すぐに優しそうな顔に戻っていた。
なんだ、俺の見間違いか。
ヴィリルは後ろの謎の男が引っかかっていた。
(どこかで見たこともあるような気がするけど…気のせいか)
「ヴェネット…お客さんかな?」
『あぁ…姉さん説明するよ…』