第8章 仮面の下で嘲笑う
『契約を解く方法は?』
べストールは不思議そうな顔をしてこう言った。
「解けないよ?」
『……は…?』
「君の欲望、願望、復讐が叶わない限り解けないし、僕も傍を離れられない。」
ヴェネットは顔を歪ませた。
『復讐………』
「そうだな……君の願いが叶われるまで僕は君と契約を結んだままさ。」
『………なんてことしてくれるんだよ……』
「僕は君にとってだいぶ役立つと思うけどなぁ?」
『そうは思わないな……。』
べストールは言った。
「今から嫌でも思うさ。」
『え?それはどういう意味だ?』
「今から君の願いを3つ叶えよう。」
ヴェネットは本日何回目かも分からない程驚いた。
『…………考えるしかないか…』
(………考えろ…3つの条件で俺が有利になれる方法を。)