第7章 見えない影で……
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『「私たち、僕達は!〝ずーっと一緒〟」』
2人は息もぴったしに同じ言葉を放った。
『ヴェネット…姉さんの為にほんとありがと…』
ヴィリルは嬉しそうな、悲しそうな、なんとも言えない笑顔だった。
「…………」
それを見たヴェネットは黙ったまま。
そっとヴェネットはヴィリルを抱きしめた。
言葉を放たずに、行動で示した。
「姉さん、僕久しぶりに姉さんの子守唄が聞きたい。」
甘えてくる弟は本当に可愛かった。
『〜〜〜!勿論だよヴェネット』
私はヴェネットをベットの上に寝かせた。
そしてお腹辺りを優しくポンポンした。
『〜〜〜〜♪』
弟が眠るまで私は子守唄を歌い続けた。
弟が眠りについた後、部屋の電気を消した。
暗闇の中、ヴェネットのピアスがゆらゆらと光った。
また、ヴィリルの金色の目も灯すように光っていた。