第7章 見えない影で……
『……………………え?』
私は長い長い沈黙を貫いた後にやっと一言話した。
『私たち2人って…?』
ヴェネットは笑顔で答えた。
「僕と姉さんの2人が、永遠に生きられるようにするために計画中なんだ!」
「姉さんと僕はどうしても歳をとっちゃうし、姉さんの方が先にいなくなる確率の方が高いし…だったら僕達の歳をとらないようにすればいいんだ!って思いついたんだ!」
「そうと来ればさっそく計画して、物は試しって言うし色々試し中なんだ!」
私は初めてヴェネットの笑顔が怖いと思った。それと同時に私はゾクゾクした。
『もしかして…私のために…?』
「うん!勿論だよ…姉さんと永遠に長生きしたいんだ!」
(あぁぁぁ……なんて、なんて…素直な子なんだろう!)
『ヴェネット……姉さん感激!!』
「姉さんの為なら僕は頑張れるよ」
少し大人びたような笑顔をしているヴェネットだった。
童顔でその悪そうな顔はずるいよぉぉぉぉー!
私は天に召された。我が弟の笑顔で。