第7章 見えない影で……
『ヴェネットく〜ん?ちょっとそれは失礼だよ〜?』
「冗談だよ!」
ヴェネットは小悪魔な笑顔をしていた。
○○○
私たちは他愛ない話をしながらご飯を食べたあと、お風呂にも入った。
そして寝る前に聞いた。
『ねぇ、ヴェネット…』
「何?姉さん。」
『私は絶対ヴェネットを裏切ったりしないし、ヴェネットを信じてる。』
私は真剣な目で言った。
少し暗くてヴェネットの表情が見づらい。
「姉さん……僕も…僕もだよ!」
でも何となく、喜んでくれているのは分かった。
頭に手の感触を感じた。
ヴェネットが私の頭を撫でていた。
そして、私の前髪をかきあげた。
むき出しになった私のおでこにヴェネットは軽くキスを落とした。
「それじゃ、おやすみ姉さん。」
可愛い弟め…!
『おやすみヴェネット!』