第7章 見えない影で……
そして…衝突してきた。
『グハッ…』
なかなかの強烈なアタックだった。
「姉さん〜!!2日も寮に帰ってこないでどこにいたんだよ!」
ヴェネットは怒りながらも喜びを隠せていなかった。
『アハハ…その…ゴメンナサイ』
「学園でも全然姉さんに会えないし、本当に心配してたんだよ!?」
学園で会えなかったのは本当だった。
私は2年担当でありながらも、ヴェネットと姉弟であるため出くわすのを避けさせられていた。
ヴェネットはE組だが、私はA〜C組の授業しか受け持っていなかった。
『ヴェネット〜!!』
私はあまりの可愛さに強く抱きしめた。
「うぅ、姉さん…ぐ、ぐ、ぐるじぃ…」
『あぁ!ごめん!ご飯出来てるから一緒に食べよ!』
「え!?姉さん手怪我してないよね!?」