第6章 可愛いセンセイ
シルバー君って意外と意地悪!!!
あの後10分は下ろしてくれなかった。
『はぁ…はぁはぁ…死ぬかと思った……』
私は疲労と恐怖で地面に四つん這いになって吐き気を催してた。
そんなヴィリルを見て本気で心配してる人は数人だった。
みんなだいたい笑っていた。
まぁ、笑ってくれる方がまだマシかな…
そう何を言おう、私は高所恐怖症なのだ。
『うぅ……この意地悪野郎……』
シ「…っ!」
ヴィリルは涙目の上目遣いでシルバーを睨んでいた。
しかし、その睨みは恐怖よりも明らかに可愛かった。
シ「先生…それ無自覚なんですか?」
『へ?なんの事?』
ヴィリルはなんの事かさっぱり分かっていなかった。
無自覚って恐ろしいと思ったシルバーであった。
シ「先生、疲れてますよね?俺が日陰まで連れていきます」
『あぁ…ほんと?ありがと…』
私は疲労と恐怖で頭が回っていなかった。
『へっ!?ちょ!!』
シルバーはヴィリルをお姫様抱っこをした____訳ではなく、米俵を持つように肩に担がれた。
(いやいや、ここは普通お姫様抱っこでキュンキュンシーンでしょ!!)