第2章 プロローグ
死者の魔女の狡猾な精神に基づく寮。
その名も__ヴィルヘルム寮
この寮に私たち2人は分け与えられた。そう特別枠として。
ほかの寮とは違いグレート・セブンでは無いものの正式に認められた寮である。
これも全て学園長のお陰であった。
○○○
『それじゃ、私は職員室に行くからまた後でねヴェネット。』
「うん、またねヴィリル先生」
ぐはっ!!!私の可愛い可愛いヴェネットがヴィリル先生って言ってる!!!いい人生だった…チーン
そんなことを思いながら私は職員室に向かうために廊下を歩いていた。
ふと、前に見知った生徒がいたので話しかけた。
『アーシェングロット君、おはよう!』
「これは、これは、ヴァンヴァリア先生じゃないですか。おはようございます。」
彼は、アズール・アーシェングロット君
オクタヴィネル寮の寮長だ。
オクタビィネル寮___
海の魔女の慈悲の精神に基づく寮だ。
7つの寮のうちの一つがオクタビィネルである。
「ところで、今日は入学式ですね。」
『…………………えっ!?』
教師たる者が入学式のことすら、すっかり忘れていたなんて不甲斐なし…
「おやおや、教師が入学式のことをお忘れになられたりとか…まさか、そんなことありませんよね?」
『も、もちろん!わ、わ、わ、忘れてなんかありませんよ!』
『そんなことよりも、アーシェングロット君も入学式の準備があるでしょう?』
「そうですね。そろそろ準備しないと行けませんのでここら辺で失礼致します。」
何とか逃げ切った。それより入学式なんてすっかり忘れてたし!!
こうはしていられない!早く準備に取り掛からなきゃ!