第5章 思い出した過去
彼の言葉で私が間違っていた事に気づけた。
ヴェネットも私の為に色々考えてくれた事は嬉しいけど…
この目は誰かの犠牲によって作られたと考えると後味が悪い。
でも…この目が無いと私は見えなくなってしまう。
何もかも。
何よりヴェネットの想いを裏切ることになってしまう…
あぁ……私はどうしたらいいんだろう…
○○○
監督生視点
静かに涙を流していた先生はとてつもなく綺麗で儚かった。
何かを思い出した様で、さらに涙を流していた。
泣き疲れていた先生は眠ってしまった。
先生は寝言を言っていた。
『ヒッグ…ウゥ…ごめんなさ……い』
何を見ているんだろう……
ユ「兎に角、このままにしてる訳には行かないし…」
とりあえず僕の寮まで連れて行くしかないよね…
僕はヴァンヴァリア先生をオンボロ寮まで運んだ。
先生は結局、その日は朝まで起きなかった。