第4章 ウワサの真偽
『………え……?』
ユ「そりゃ、誰だって視力や色が見えなくなるのは嫌ですよ!?」
ユ「でも…死ぬよりはマシじゃないですか!」
……………………私は黙ったまま。
ユ「死ぬよりも怖いことなんて無いんですよ!?」
ユ「視力を渡すだけで、大切な人に会える人だっているんです!」
ユ「先生達がやっているのは…いい事じゃないです!!」
いい事……?
『何言ってるの…………?だって不治の病が治るんだよ!?』
ユ「確かに治るのはいいことです!!」
じゃあ、何で??
ユ「でも先生たちは彼らの決断や時間を奪ってるんです!!」
奪ってる……?
ヴィリルは過ちを認めたくない様子だった。
ユ「覚悟を踏みにじることは良くないんです!!」
ユ「せっかく治ったと思ったのに、喜んでくれている姿が見えないんですよ!?」
ユ「視力を奪われるって事が分かっていればそれなりの覚悟は持てるはずなんです………」
言い切ったユウはヴィリルを見た。
ヴィリルはまるで人形の様にただ綺麗に涙を流していた。