第12章 希望
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ヴィリル視点
…………なんだろうこの感覚、雲の上に乗ってるかのようなふわふわしたような……意識がはっきりあるわけじゃないけど……でも、ちゃんと起きてるような…そんな感覚だった。
だんだん意識がはっきりしてきた。
「ね……ん!……に!」
誰かが私を呼んでいる。
「姉ちゃん!いい加減に起きろ!」
そんな大きなハスキーボイスが私の耳元に鳴り響いた。
「っ!!………あぁ…」
「いつまで寝てんだよ、遅刻すんぞ!」
そこに居るのは誰だったけ……忘れていたけど大事な存在だった気がする。
でも___顔も名前も思い出せない_その特徴的なハスキーボイスだけが私の心に残っていた。
次に目が覚めると、そこは真っ暗だった。
「………ここはどこだろうどうして真っ暗なの…?」
見渡しても見渡しても暗闇だ。
「え……?どうして…?手足に力が入らない!!」
歩くことも出来ず動かせるのは首と目だけだった。
「………どうしてこうなったんだろう……」
「……私がちゃんとヴェネットのことをとめられなかったから…あの時…きちんと言ってあげずに肯定ばかりしてたから……」
言い出すとキリがない。