第12章 希望
ふと、その時に気づいたことがあった。
最初に来た時はこのキレイな花なんてなかった。
これは……確か、スターチスだったはずだ。
どうして花があるのかなんて考えなくてもわかった。
それは先程来ていたシルバーが飾っていたのだろう。
シルバーが花を贈るイメージなんてなかった俺は吃驚した。
そんなことを思いながら姉さんの近くにある椅子に座り、手を握り俺は口を開いた。
「本当にたっっっくさん迷惑かけてごめん。」
「謝っても謝りきれないほどのことをしてしまった事は分かってる……だから、姉さんが元気に起き上がって来た時は俺はちゃんと謝るって決めたよ。」
「姉さん…俺を置いて行かないでよ…寂しいのは嫌だよ…ひとりぼっちは辛いよ…ねぇ、早く元気な姿を見せてよ……」
ヴェネットはヴィリルの血の気がない顔を見て、呟いた。
「俺には姉さんが必要なんだよ…」