第2章 壊れる音【土方裏夢】
素肌に土方の隊服が擦れての感覚を刺激した。
声を出してはいけないという状況も相まって、高まる快感を我慢出来なくなっている事に気付いたは全身に力をこめる。
「っあ゙、絞めんなっ」
「やだっ、ムリぃっ」
「無理ってお前……」
「っ、きゃあっ!」
ぐっと奥を突かれ、が堪らず嬌声を上げると、庭に居る隊士が「何か言ったか?」と外の気配がザワつき、二人は抱き合ったまま息を詰めた。
結局隊士達は「気のせいだろ」と言って去って行き、はほっとしてやや体の力を抜く。
「行ったな」
「あ、はい。あの、副長……」
「そろそろ動くぞ。出来るだけ声我慢しろよ」
「えっ、──んうっっ!!」
浅く出し入れされ、慌てたは自身のブラウスの袖口を口の中に押し込んで、声を出さないように噛み締めた。
「んっ゙、っ~~」
「っあ、はあっ、はあっ」
土方の荒い呼吸が耳元で響く度に、ぐちゅぐちゅと卑猥な音をたてながら結合されている下半身が熱をもっていく気がして、はその恐ろしさに体を震わせる。
自分でも限界が近いのがわかり、の目からポロポロと涙が溢れた。
「んっ、うぅんっ──」
「ああ、そうだ」
が達してしまいそうになった直前、土方はニヤリと笑って耳元に唇を寄せる。
「何度病院に行こうが、薬を飲もうが無駄だからな。お前が孕むまで……いや、孕んでも、愛してやる」
土方の声と言葉に、は一気に現実に引き戻されて愕然とした表情を浮かべた。一瞬では理解できなかった言葉がじわじわと全身を侵食する。
「何で、知って――」
「何でだろうな」
満足そうに笑った土方は、ゆっくりとの膣内を擦り上げた。
「ン"ふうぅうぅぅっ…っ!?だめっ、それっ、だっ、あ"っ……っ!」
ぞわぞわと結合部から喜悦の痺れが起こる。それはの腰から背中、項、頭皮へと波及して頭頂部へと収束していった。
止まることのない喜悦の痺れが頭頂部に至った瞬間、の視界が白く飛ぶ。
「ッ、あ――!!」
は何とか総動員した理性で、声を上げまいと土方の肩に噛みついた。
痙攣するの体を抱きしめて、土方は浅く息を吐く。
「俺も、そろそろ限界だ」