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心憂し【銀魂裏夢】

第2章 壊れる音【土方裏夢】


摘ままれた胸の先端は、痛い程に勃ちあがっていたし、むき出しにされた花芽は充血してその姿を主張している。
男を誘うその姿に、土方はごくりと喉を鳴らした。

「この調子だと、お前を抱き殺せるかもな」

どこまで本気なのかわからない土方の言葉を聞きながら、は襲い来る快感に身を委ねる。
目を閉じて、欲望のままに喘いでいると、胸を掴んでいた手が腰を掴み、激しく体を揺さぶられた。
気が狂いそうな快楽に、どうにか意識を失うまいとシーツをきつく握りしめる。同時に中がきつく締まり、何度目かの射精を促した。

そうして、どれほどかの時間を二人で溺れ続けた。
精も根も尽き果てるとはこういう事かと、ぐったりとしたまま抱き合い、啄むような口づけを繰り返す。
そこにはもう、本能以外の物はなく、そうする事で何かを保っているようでもあった。
ちらりと土方の様子を窺ったは、とろりとしたその表情に少しだけ驚く。

(眠そう……)

あやすように土方の背中を撫でてやると、間もなく規則正しい寝息が聞こえてきてはゆっくりと体を離した。
行為による気怠さはあるものの、頭ははっきりとしていて冷静に状況を判断する。

「お風呂、入りたい」

脱ぎ散らかした襦袢を羽織って風呂場に向かった。動くと秘裂から溢れたものが太腿を伝い落ち、何とも言えない気持ち悪さに眉を顰める。
浴室はさすがの作りで、はこんな時でもなければと独り言ちた。かけ湯をして湯船につかると、指先からじわりと温かくなっていき、ほっと息をつく。

「気持ちい…」

生き返っていくような感覚に、浴槽のふちに頭を預けて目を閉じた。
ちゃぷちゃぷと響く水音が傷を癒していくような気がして、ふいに涙が溢れる。声も上げず静かに涙を流していると、少しだけ気が晴れた。

「髪と体も洗わないとなぁ…」

面倒だと溜息をつくと、俄かに浴室の外が賑やかになり、突然扉が開かれる。

「っ!!」

蒼白した顔で扉を開けた土方の姿に、は驚いて二三度瞬きを繰り返した。

「ここに、居たのか」
「え、あの……」

土方が何に慌てているのかわからず、は不安げな表情で土方を見上げる。

「良かった――」

崩れ落ちるように膝をついた土方に、今度はが慌ててしまう。
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