第6章 任務完了!?
灯りを消して、刀をしまった杏寿郎さんと布団に入ると、あっさりコロコロ操られ、なんとちゃっかり腕枕の体勢になっている。
力を抜いてくれているのだろう。なんとも心地の良い枕だった。
「腕、痺れませんか」
「うむ!君は羽のようだからな!」
いやいくら柱とてそれはないでしょう…
「今日は久しぶりに君と一日過ごせて嬉しかった。
…こんな日がもっとたくさんあったらと、思わずにはいられない」
「私も嬉しかったです。お仕事に誇りを持っていらっしゃる杏寿郎さんのことも大好きですが、やっぱり、鬼のいない世を…杏寿郎さんとずっと過ごせる毎日を、望んでしまいます。欲張りですね」
「そんなことを言ったら俺はもっと欲張りだぞ」
「え?」
「さあ、もう寝よう。…おやすみ。」
「…おやすみなさい。」
杏寿郎さんの言葉は気になったけれど、私は心の軍配を上げて目を閉じた。
さぁ、任務開始よ!!
「…」
杏寿郎さんは一度そっと私の髪を梳いて、手を繋いだ。
結婚をしたはずなのに、未だに心臓が早鐘を打つ。
杏寿郎さんはいつもしれっとこういうことをしてくるし…私だけなのかな…悔しい。
…もうそろそろ四半刻くらい経つかしら…?
杏寿郎さん、寝たかな
もう、もう寝たでしょうさすがに!!
ぱち
…ぱちぱち。
ええばっちり目が合いましたね。え?