第2章 雨のちトキメキ
そんなことをボヤーっと考えていると、
もう時計は20時の10分前を指していた。
テキパキと閉店作業をし、20時になると同時にレジとパソコンを閉め、男性スタッフにお疲れ様でーす。とバイバイをする。
ふーっとため息を吐けば、空腹を思い出し、
乱数と呼ばれてた彼にLINEをする。
お仕事終わりました。っと。
すぐに既読が付き、
幻太郎の車で迎えに行くよー。
そういってから10分くらいで従業員出入口近くの駐車場に車が来た。
『えっと、あ、先程はありがとうございます。お迎えに来てもらっちゃってすいません。』
「いえいえ、こちらこそ。
乱数が無理を言ってしまって、すいません。助手席にどうぞ。」
物腰柔らかな幻太郎と呼ばれる人の横に乗り込む。
「やぁやぁ!ルカちゃんお疲れ様ー!」
「さっきはサンキューな!!助かったぜー!」
『お役に立てて良かったです!
ところで、何が食べたいですか?
一応、魚介類が有名ですね。』
お店の近くがええかな。
お寿司屋さんか、もしくは居酒屋が無難やろな。
「お寿司が食べたいなー!」
「いいですね。まだこっちの魚介は食べてませんしね。」
「昼は肉だったしな!美味かったなー!!」
「ツケ。ですからね。」
帝統さんがちぇっと口を尖らせた。
え。また出してもらったんこの人。
『お寿司ですね。なら、いいとこ知ってますよ。』
道案内お願いします。と幻太郎さんに言われ、
ナビをする。
15分くらいして目的地に到着して
所謂、回らないお寿司で舌鼓をうつ。
3人からの評判もいいようだ。
自分も初めてこっちの海鮮を
食べた時は驚いたものだ。