第13章 晴れのち思い出
ちょっと昨日の夜、やり過ぎてしまった...その...ナニを...
そんなこともあって早寝早起きは叶わず、遅寝遅起きをしてしまったわけだが、どうにも人間の体というのは、
きちんと空腹で目が覚めるらしい。
一瞬、浮上した意識をもう一度微睡みの中にとも思ったのだが、なんとも良い匂いがして目を開ける。
眩しさに思ったよりも太陽が高い位置に感じて飛び起きた。
『やば!今何時!?』
横を見ると既に幻太郎は起床しているらしい。
それにしても
『いった...腰取れそう...』
部屋の扉が開くと同時にひょこっと顔を出す幻太郎。
「おはようございます。その...朝食を作ってみたんですが...大丈夫...ですか?」
反省したように眉尻を下げるその表情に、クスッと笑ってしまった。
『運動せなあかんなー。そしたら、これくらい何ともないんかも!でも、動けるから大丈夫やで!』
少しホッとした顔を見て、再度空腹を思い出す。
『幻太郎の作った朝食、楽しみ!顔洗ってくる!』
顔を洗って、席に着くと
ザ・日本の朝ご飯が湯気を薫らせていた。
『めっちゃ美味しそう!』
「ルカの作ってくれた食事には劣りますが、
そんなに喜んでくれて嬉しいです。」
幻太郎が作ってくれたご飯はとても美味しくて、
朝から
大好きな人が作ってくれたご飯を
大好きな人と食べられるなんて
過去の自分からは想像つかなかったと思う。
どんだけ望んでも手に入らないと思ってた。
ただただ幸せになりたかった。
それが叶うなんて...
最愛の人と過ごす、穏やかな朝は
キラキラした太陽と共に... 。