第6章 限界プラトニック!【クロウリー】
「……っ、やっぱり駄目です…くん」
「…っえ?…ダメって…」
まとめられていた腕は解放されて、脱ぎ散らかされた彼の上着をバサッと掛けられた。
「…君は…くんは美しい。」
ぎゅっと抱きしめられ、優しい声色でそう言われた。
「いけないこととは解りながら、私は君の事を愛してしまった」
「…っ、ディア…」
「君は、美しい姫君(プリンセス)…ですが私は悪役(ヴィラン)です。貴方の王子様(プリンス)にはなれやしない」
眉をひそめ、金色に輝く瞳が悲しそうに私を見つめる。
…不安なの?
私が、この世界の人間じゃないから
私を汚すのが、そんなに恐ろしいことなの…?
___嗚呼、愛しの我が君…
もう私はとっくの昔に物語の姫君なんて辞めているというのに___
「ねぇディア…本当に私が可憐な姫君に見える?」
__ドサッ__
彼は拍子抜けしたような顔で私を見つめる。
そりゃそうだろう。
私がディアをベッドに押し倒し、組み敷いたのだから。
「誰からも好かれる純粋無垢なお姫様が…こんなことするとでも…?」
ネクタイを解き、ボタンを開け、顕になった肌にキスをした。
「…っ、は…ぅ…」
体の線をなぞるように指を這わせ、そのままズボンのファスナーを下ろす。
下着越しでもわかるほど、彼の欲棒は反り勃っていた。
「ねぇ…?そろそろ素直になってください、ディア。私が貴方をこの上なく愛していることはわかっていますよね?」
一気に下着を剥ぎ取り、少しテカった欲棒の先端を口に含んだ。
口の中いっぱいに広がる雄の味…
学園長の、欲望の味だ。
「あぁ…、ん…っく…、くん…、いつの間にそんなに…っ、」
いつからなんてわからない。
ただ初めて会ったあの日から、私の全ては貴方のものだ。