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it!《気象系BL》

第11章 愛 2



Sho



近頃のあいつの仕事量は、休止した直後の一年前……あののんびりした空白の時期と雲泥の差だ。

演出、ドラマ、映画の番宣。
付け加えて、後輩の相談にのってやったり、と、24時間じゃ足りないくらいに、働いてる。

グループ活動をしていた頃ほどではないにしろ、その姿は、ときに、心配になる。

ワーカホリックといわれる俺だが、こいつもそんな変わらないんじゃね?と思う。




*****



報道番組を終え、深夜に帰宅すると、彼の人は、ソファーに背をあずけうたた寝をしていた。
膝の上には、主演ドラマの台本。


そりゃそうだよなぁ……


彼があまり寝てないのを知ってる俺は、なるべく眠れるときには寝てほしくて。
起こさないように静かにコートを脱いで、部屋着に着替えた。

ブランケットをもってきて、そっと膝にかけてやったが……起きない。
よほど、疲れてるのだろう。



……腹へったな



俺はその場を離れながら、腹をさすった。

番組の前に少し食べてるが、さすがにこの時間まで起きていると小腹が減る。

冷蔵庫を物色しようとキッチンに入ると、小鍋にスープがあるのを見つけた。


「……お」


海鮮の香りのするそれは、俺の大好きなクラムチャウダー。

きっと、深夜に帰ってくる俺のために作ってくれたのだろう。

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