第4章 永遠
SHO
あの人に似合う色はなんだろう、と考えた。
いつも好んで着る服は黒が多い。
インナーもパンツも、キャップまで黒。
日焼けで色が黒いときなんて、全てが同化して炭みたいになってる。
しかし、メンバーカラーのイメージとは恐ろしいもので、そのつぎにあの人を彩る色で思い浮かぶのは、
「……青……かなぁ、やっぱ」
「何が青?」
至近距離で、声がして、うおっと飛び上がる。
「新聞読みながら、なんの妄想だよ?」
兄さんがくすくす笑って、歩いて行くのを黙って見送る。
楽屋の端にあるソファーに腰かけ、おもむろにスマホを開いたようだ。
大方、釣りのサイトでも観るのだろう。
そばでゲームをしていたニノがもぞもぞと、兄さんにもたれかかった。
重てぇー……という抗議の声がきこえた。