第2章 「推しと話せる新生活」
保護された後、通されたのはゲームではいつもナイチンゲールさんがいる場所。
床が風呂場みたいだな、と変なことを思ったのを覚えている。
「あら、さん。」
どこからともなくナイチンゲールさんの声が聞こえる。と思ったら、無線機のようなものがあり、そこから声がした。
「神から話は聞いています。」
色々とすごい人なんだなぁ...
「突然ですが、貴方はサバイバーとしてゲームに参加していただきます。」
「役職や特質などは部屋にて分かりますので。」
『なるほど。』
相槌を打って分かったふりをしているが、実はそんなに分かっていない。まぁ後でわかるだろう。能天気?気にすんな。
「では、部屋に転送します。1週間の間に他の方と親交を深めていただきますので、よろしくお願いします。」
初試合まで大体1週間ということか。まぁ幸いマップ等はフル暗記しているので大丈夫だろう。
シュン、とハンターの瞬間移動のような音を立てて部屋に送られる。
『これか」
机の上に一つの封筒が置かれている。
開くと、以下のようなことが書かれていた。
突然サバイバーとして呼び出してしまい、誠に申し訳ありません。
ただ、様も了承して頂けたようですので、安心いたしました。
名前:ヤフェト
役職:裁縫師
うわさ
招待された荘園には、誰にも理解されなかった、彼女のセンスがわかる人間がいるという。それを聞いて、足を踏み入れないわけがなかった。
外在特質
身体的弱者
彼女は昔から体が弱い。板、窓枠乗り越え速度が30%低下。
精密作業
裁縫師をしていた彼女は、細かい作業が得意だ。解読速度、治療速度が30%上昇。
舞う蝶
ヴェールのような服を纏うことで、一定時間全ての能力が20%上昇する。使用可能回数は2回。他プレイヤーに渡すことも可能。
理解不能
彼女の思考は、誰にも理解できない。他プレイヤーと解読した場合、暗号解読速度が30%低下。これは重複する。
補助メインだが、チェイスもできる。解読もできるっちゃできるな。
社交恐怖くんとか戦後恐怖くんとかと解読したら終わりだけど。
ヴェールが渡せるってことは、機械技師とかに渡しとけばチェイスが持つ...強くね?