第3章 新しい日々
「だから、こっちのが良いって!」
「いやいや、趣味悪いって」
「お前、それはねぇよ…」
「何でそんな柄と色を選ぼうと思ったの…!?」
「…観念してこっちにしろ」
「何で!?」
あれから初めて朱里が島に上陸する事となる日が来た。服を買い足そうとなって服屋へ入ったものの、朱里のセンスは良い方ではなく全員のツッコミを経た後却下された。
「何で?可愛いじゃん、このリアル蛸と烏賊の戦い!」
「せめてデフォルメ!!」
「原色の黄色の布地に原色の赤の蛸!!」
「そして謎にクオリティの高い烏賊の色!!」
「そんな服見るな!!」
散々皆から貶されて涙目になりつつ、ローが選んだ服を試着する朱里。黒色のタートルネックに、デニムのショートパンツ。ショートパンツの下には黒タイツだった。
「………趣味?」
「うるせぇ」
ちょっとまぁ、シンプルだけどもなんか…拘りあるなこれ。と思いつつも、動きやすい恰好で気に入った朱里 である。
「後は…お前、スカート履く気はあるのか?」
「え、海賊船に居させるつもりなくせにスカート履かせるの?動きにくいでしょ」
「だよな…」
ペンギンとシャチが笑い、ベポは苦笑い。ローはというと真顔でどこか遠くを見ている。時折、ロー達の知っている朱里が同じような事を言っていたのか変な反応を見れる事があるのだが、最近朱里はそれに慣れてきた。
同じ性格なら仕方ない。それこそ、ローが言ってたみたいに別次元にいた同一人物だとしたら似てるも何も一緒なんだから。逆に誇らしく思えば良い。生活が違っても、自分は自分なのだと!
「でも、服って元々沢山あるのにまだいる?」
「お前さぁ…年頃の女だろ?」
「18なんだしまだまだお洒落しとけよ」
「女の子は服がいくらあっても良いと思うよ?」
「行動がガサツなんだし、ちょっとぐらい女らしくしろ」
「ちょっとロー外出て」
昔は男っぽい言葉遣いだったけど今はちゃんと女の子らしくしてるのに失礼な!外に引きずり出して数発殴った後は服をもう少し選ぶ事にした。
「ガサツじゃなきゃ乱暴者じゃねぇか…」
そんなローの呟きに笑顔で振り向く朱里と、朱里の見えない所で頷く他3名。ローはというと、記憶障害ならもう少し可愛らしくなれよと思うしかなかった。