サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う2
第7章 みなさん?(続)
もろもろすっ飛ばして数分後。
イライの部屋のドアをノックする。
「…?かな。入っていいよ」
「うん!!お邪魔します!」
部屋に入ると、イライは普段着…っぽい、いつもとは違った服を着ていた。
目が見えてる、フード被ってない……。
「…?どうしたんだい、そんなに見つめて……僕の顔に何かついてる?」
目を細めてたずねてくるイライの質問を無視し、椅子に座る。
「まったく……君は変わらないね…」
「変わってほしい?」
「…そのままが一番いいよ」
そう言って私の頭を大きな手で撫でるイライ。
「もー…すぐ頭撫でる」
「の頭は撫でやすいんだよ」
「なにそれ」
少しお互いの顔を見つめ合った後、二人で笑う。
くだらない一つ一つがなんだか楽しい。
「」
「ん?」
「……は、もしかしたらこの荘園から出られるかもしれない」
「…え?」
「お茶を入れてくるね」
イライはそう言って台所へ行ってしまった。
イライは一応占い師だ。予言?のほぼ全てが当たる。
私が荘園から出られる……この荘園からは出られない、はずだ。なのに、出られると言っている。
もしも出られる、となったらどういう形で出ることになるんだろう。
「、お茶を入れたよ。はい」
いつの間にか戻ってきたイライが私のぶんのお茶を置いてくれる。
「あっ、ありがとう…クッキー、これ!」
小さな梟の型を使って作った梟型クッキー。
チョコ、抹茶、バニラ味がある。
「あ、。これあげるよ」
「???」
受けとると、そこには意味不明な文字がならべられていた。
「…これは?」
「今はまだ知らなくて良いけど、持っておいて。……クッキー、もらっていい?」
「うん、いいよ。味には自信あるの!」
「ふふ。いただきます。……ん、美味しい。この緑のクッキーはなに味なんだい?」
「抹茶だよ。これがチョコ、バニラ」
「抹茶……?聞いたこと無い。世界には色々な食べ物があるんだね」
「うん」
抹茶味のクッキーをちまちまと食べるイライを眺めながらお茶を飲んだ。