第6章 /休日/徊詮/
「ンッハハハハハ」
「わぁ…すごい」
目に飛び込んできた写真を見て、五条はついつい笑いが止まらない。月瑠も釣られて笑い、伏黒はわなわなと噴火しそうなくらいに顔が真っ赤になっている。
伏黒が先程まで不機嫌だった理由はこれかと、写真をみた月瑠と五条は納得した。
「っく、くくく…なんだかんだ言って、青春してるじゃないか、若人」
「ふふ…っ、楽しそうね、二人とも」
「ちょ…っ!見るな月瑠…!!五条先生もはっ倒しますよ。
…っ虎杖…!!」
「こっっえぇよ、伏黒…!悪い!」
天使の羽を着けてメイドと写る、伏黒の虎杖の写真。下の空白スペースには『めぐみ様♡♡』と『またきてね!』の可愛らしい手書き文字が書かれている。
虎杖とメイドに挟まれている伏黒は何もかもを諦めたような表情をしており、それが余計に笑いを誘った。
写真のメイド喫茶は月瑠たちが出てきたビルの隣にある。
大方、月瑠と五条を追いかけるも途中で見失い、喫茶に入ったと勘違いした虎杖が無理やり連れ込んだのだろう。
可笑しさからの笑顔が八割。
微笑ましさからの笑顔が二割。
五条と月瑠はしばらくその場で笑っていた。