第5章 鉄骨娘
「!わぁ‥!すごい‥!」
「「思ってたのと違うー!!!!」」
釘﨑と虎杖はデジャヴを感じる程に落胆していた。
テンションはかなり下がり、こんな筈じゃなかったと絶望する。
しかし月瑠は自身が行きたかった所に連れてきて貰えてとても満足そうだ。
「月瑠‥ここって‥寿司は寿司でも"回転寿司"じゃない‥!!」
「‥‥?このお店、凄くない‥?食べ物が、回ってる‥」
「いや作りは確かに凄いけどな!?」
「あんた人生損するわよ‥もっと高級なのにしなさいよ‥」
そう。
月瑠が来たのはひと皿100円の回転寿司屋。
釘﨑が想像していたのは、一貫が1000円位する高級な店だった。
0の数が1つも2つも違う店の差にこれじゃないと訴える。
「えっ‥‥‥ごめん」
「〜〜〜っ良いわよ!回転寿司の方が注文の手間省けるし!」
「肉もあるし!!?伏黒も好きだよな?!回転寿司!」
「‥あぁ‥ってか肉はないだろ」
月瑠からすれば、皿の上に載せれられた食べ物が無限に回り続ける店の構造にはとても興味を惹かれたのだ。
顔がしょんぼりと暗くなり真面目に謝罪する月瑠に対しては流石の釘﨑も強く出れず‥結局、訳のわからないフォローを言いながら回転寿司に決定した。
1年生の後ろでは五条悟が大爆笑していた。
「月瑠、皿は戻しちゃだめだ」
「そうなの?」
「月瑠ー、僕にもそのサーモン頂戴」
「自分で取ってくださいよ五条先生‥」
「あー!!それ俺が取ろうとしたマグロ!!」
「あんたがトロいのが悪いのよ!!」
何とも騒がしく締まらない終わりだが、無事に新たな1年生も集合し
月瑠たちの実地試験は幕を閉じた。