第1章 開幕
「新しい呪い、ですか?」
「うーん、そう。たぶん。3日くらい帰らないけど、お土産は期待しないでね?」
とんとんとした拍子で、五条悟は伏黒恵に要件を話す。
呪術師は、ただでさえ人手不足だ
国内でたった2校しかない呪術学校の1年担任
日本に4人しか存在しない特級呪術師
五条悟は呪術師の中でも『最強』と謳われる程の人材である
その五条悟が行くほどの任務とは何なのか
「たぶん…って何なんですか」
「いやー、僕もよく分からないんだけどさ。
2日程前、ある地域で確認された強力な呪力の調査依頼。それだけなら別に僕じゃなくても良いけど、どうやらその発生源に強力な封印がされているらしい。少なくても1級以上って事で僕がお呼ばれされちゃった」
「…?呪力が確認されたって事は、いつも通り呪いじゃないですか」
「うーーーーん…」
怪訝そうに最もな事を言う伏黒とは対象的に、五条は口元に手を当て首をひねる。
「…なんか違うきがするんだよな」
「??」
「…まっ!呪いであれ何であれ確認して、祓えばいいでしょ!僕『最強』だから」
後はよろしく、と疑問符を並べる伏黒を置いて五条悟は任務へ出かけた。