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【呪術廻戦】/無題/

第8章 雨後※


 

「───────は?」
「いえ、あの‥ですから、先刻、特級呪霊発生による緊急任務の為派遣された1年生4名の内‥一人が死亡、一人が意識不明の重体で、現在は地下の部屋と霊安室に‥「冗談も休み休み言えよ、伊地知」
「ヒッ‥!」


数日前に上からの司令で出張していた任務を終わらせ呪術高専に戻った五条悟が、まず初めに発した1言。
怯えながら報告する伊地知の言葉など、耳に届くはずもない。

「宿儺の器である虎杖悠仁と、想定特級、要監視対象の少女は───────っ、五条さん、‥!?」

言葉を全て聞き終わる前に、凄まじい速さで五条は地下へと向かう


呪術師が任務により殉職、負傷する事など日常茶飯事だと言うのに。心の奥ではなにかの冗談だと自身の感情が訴える。
そう、何かの冗談だと───────


バンッ!!!!!


壊れそうなくらい乱暴に、霊暗所の扉を開けば
「───────‥‥」
白く冷たい空間の中には服を脱がされ横になっている虎杖悠仁の姿。胸の部分はぽっかりと穴が空き、目を開けることは、もう無い。
伊地知が言っていた1名死亡というのは虎杖の事だと直ぐに理解した。


「ごじょ、さ‥‥っ、早‥「月瑠は?」」
「え‥?」
「だから、月瑠は何処だって聞いてんだよ」
虎杖が死亡ならば、もう一人の重体というのは彼女の事だ。普段ならば飄々として、掴み所が無いくらい明るく温厚な雰囲気の五条悟の面影などどこにも無い。重たいプレッシャーだけがのしかかる。
ようやく追い付いた伊地知に一息つく暇などなかった。

「月瑠さんなら、隣の部屋に‥」


少女の居場所を聞き出せば、
即座に五条悟は移動した。
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