第2章 鳳月さとわ
「あいつ誰だ?この間行ったときはメガネしかいなかった‥‥」
「幽霊部員なんだと‥」
「はぁ?!」
「でも箏は上手いみたいだぜ?」
「てか哲生なんでしってんだよ」
「いや‥ただ‥先輩とちょっと話しただけ‥そんとき言ってた」
倉田はマイクの前に立った
「えっと‥‥皆さんどうも箏曲部です‥」
倉田の声は震えている
「これから六段の調べという曲を弾きます」
そして演奏が始まった
「なぁ哲生‥あの女‥綺麗な音だな‥メガネのはぎこちないけど」
「だから先輩だぞ?まぁでも‥愛の言うとおりだな‥‥」
「今日部室行くけど哲生は行くか?」
「俺はどの部活にも入る気ねぇから‥俺は帰る」
「そっか‥哲生は帰宅部か」
「うるせぇ‥」