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月の雫

第11章 穏やかに賑やかに


『それで…確認なんですが。
当本丸に来て下さるのですか?
私と…契約して下さるのですか?』

蜂須賀「…はい。
初めから、そのつもりでした。
ですが、先におられる刀剣の方々に認めてもらう事。
月胡様の体調を考えて、時間をいただきました。」

『私は何の問題もないけど、ウチの刀剣はどうだった?』

浦島「認めるも何も、最初から躊躇いもなく受け入れてくれてた。
みんな…優しかった。」

『うん。
助けに行く時、彼らに頼まれたんだ。
兄弟達を救ってくれって。』

日本号「そうだったのか…
誰一人、敵意を向けてこなかった。」

蜂須賀「なにより…月胡様。
貴女の側は、心地良い。
だから、彼らも気持ちの良い方々なんですね。
…我々と契約していただけますか?」

『断る理由がない。
全て、貴方達の選択に任せると決めていました。
私を選んで下さったなら…
後悔するほど、幸せにしますから。』

明石「そら、頼もしいですなぁ。」

蛍丸「じゃ、早速契約してもらって幸せになろう。」

『では、蛍丸さまから。』

蛍丸・愛染・明石・日本号・浦島・蜂須賀の順に契約を結んだ。
政府への報告はこんのすけに頼み、宴会の準備をする。

『宗近。』

三日月「あぁ、明日は臨時休暇だな。」

さすが、分かってる。
料理は光忠と伽羅に任せ、酒を注文したら明日の分の仕事も片付けよう。
宴会ばかりで仕事してないって言われたくない。
(仕事はいつも、きっちりやってるけど)

執務室で仕事をしていると、翡翠から着信が。

翡翠「おめでとさん。」

『ありがとさん。』

翡翠「まぁ、予想通りだけどね。」

『そんな事ないでしよ。』

翡翠「まぁ、いいや。
あのさ、これからもそういう本丸があったら頼める?」

『うん。』

翡翠「そうか。
では、違反本丸摘発を任命する。」

『承る。』

あんな本丸を許してはいけない。
あんな思いをさせては、いけない。

三日月「また、辛い任務を受けたなぁ。」

『辛いのはその本丸に居る刀剣でしょ?
それを救えるなら、なんて事はない。』

三日月「逞しいな、本当に。」

『みんながついててくれるからだよ。』

一人だったら、強くなんてなれなかったな。



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