第36章 契りー三日月宗近ー　※

もっと、欲しい。
月胡の全てを。

夢中で舌を這わせ、溢れる蜜を吸い上げてると月胡が体を震わせる。

『だめっ…宗近…いってしまう…っ！』

「いいぞ？」

『いや…宗近と…一緒に…イキたい…。』

「月胡…。」

そうだな…

「今夜は共に…な。」

『ー！！』

己をゆっくりと、月胡へと沈める。
熱く、狭い…

『宗近…っ。』

手を重ね、指を絡めると強く握ってきた。
苦しそうだな…
痛みはなくとも、久しく受け入れてないであろう。

「もう少しだ…。」

もう少しで、全部入る…

「入った…ぞ。」

『んっ…。』

涙を溢している…

「痛むか？」

『ちがっ…嬉しくて…。』

「そうか…なら、動くぞ。」

『あっ…はぁっ…んぁっ！！』

月胡が絡みつく…
なんだ？この感じは。
今まで感じた事のない、強い快感だ…
これが、愛する人を抱くという事なのか。
月胡の声も甘さを増し、二人の繋がっている所からは絶え間なく蜜が溢れる。

『宗近…駄目……もぅ…はぁ…あっ…。』

「俺も…だ。奥に…出すぞ。」

そうする事で、俺達は夫婦となる。

『宗近…宗近ぁっ！！』

「月胡…俺の月胡…っ！！」

きつく抱きしめ、最奥へと放つ。
俺の想いも覚悟も、全て残さず。

月胡を抱きしめたまま、俺のが馴染んでいくのを待つ。
馴染むと、月胡身体に変化が現れるのだが…

「…大丈夫か？」

『うん…奥から新しい力が満ちてくる。
これが、宗近の…。』

そろそろ、だな。

「そうだ。見てみるか？」

『？』

よく分からない様子の月胡を抱き起こし、身支度を整える為の鏡へと連れて行く。

『あ…。』

「馴染んできたな。」

月胡の髪色が俺と同じ濃紺に染まる。
そして…

『瞳の中に三日月が…。』

「これで、俺だけの月胡だ。」

『はい…。』

そう答えた月胡は、今までに見たことがない程の美しい笑顔をしていた。




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