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月の雫

第23章 いろんな選択


乱「主さん、ちょっといい?」

『どうぞ。』

執務中、乱が預かりの刀剣達を連れて来た。
それだけじゃない。
うちにいる刀剣達と一期も一緒だ。

[乱]「まず、お礼を言わせて下さい。」

[厚]「今回、こんなにも迅速に対応してくれた事。
本当に、感謝している。」

[藤田]「ありがとうございました。」

[藤田]さんの言葉に合わせて、預かりの皆さんが頭を下げた。

『いえ。
良く、耐えてくださいました。
私を見つけてくださり、ありがとうございます。
そして…
審神者が…人が…申し訳ありませんでした。』

私も皆さんに頭を下げる。
こんなもんじゃ、足りないのは分かっているけど…

[薬研]「やめてくれ、月胡さん。
貴女が居たから、俺たちは救われた。
それだけで、十分なんだよ。」

[薬研]さん…

[乱]「それで、ね。
僕たちのお願い、聞いてくれる?」

『なんでしょう?』

預け先は何人かあがっている。
実績も人柄も確かな本丸だ。
安心して任せられる。

[乱]「秋田・信濃・平野はこのまま、この本丸の刀剣にして下さい。
そして、私達はこの本丸にいらっしゃる刀剣に錬結して欲しいのです。」

『えっ…。』

錬結!?

[薬研]「もちろん、ここの刀剣たちが元で俺たちが入る。
習合…になるのか。」

えっ…
ちょっと、待って。
頭がついてこない。
習合!?
ウチにいる子達と一つになるの?

薬研「俺達は、構わない。」

厚「ずっと、話し合って来たんだ。」

こんな事、予想もしてなかった…

『でっ、でも!
貴方たちは…。』

[今剣]「…こう言ってしまったら、脅しみたいですが…
僕たちはもう、月胡さん以外につかえたくないです。
他へ行くなら、刀解を望みます。」

『だっ、駄目ですっ!』

[小夜]「うん。貴女を悲しませたくない。
だから、一緒にいられる習合を望む。」

[藤田]「それが、心からの望みなんです。
初めから、それ以外考えてませんでした。」

嘘…
そうだったの…!?

[五虎退]「僕たちは消えるんじゃ、ないです。
一つになるんです。
月胡さんの側に居られるんです。」



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