第58章 絶対君主には成れずとも$ 下巻1
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翌朝。
「おはようございます、善逸さん」
顔を洗いに出てきた俺に朔さんが話しかけてきた。
「朔さん、オハヨウ、ゴザイマス」
動揺からカタコトになってしまう。
「ふふ。どうしたんですか?」
いやいや、こっちが困るってば。
「善逸」
「はいぃ!」
今度はアンタかーー!
「どうした?擬煌珠の調子はどうだ?」
どうした?じゃないわー!
俺がこんななってんのはアンタらのせいだかんな!
っていうのは、心にしまって。
「擬煌珠ちゃんは、まだおねむですよー。色々あったみたいで、俺と一晩中喋ってたから」
「………そうか」
何?
今の間は何なのさ!
「義勇様。今日はどうしましょう?」
何?
まさかまたするんじゃないでしょーね?怒るよ?